OAK
学名:Quercus robur
和名:ヨーロッパナラ
【エッセンスが必要な状態】
重荷を背負い、頑張り続ける。
どんな困難に対しても、あきらめる
ことをせず戦い続けている。
【エッセンスで得られる効果】
限界を受容する。
負担を人と分かち合うことができるようになる。
600種の生き物を養える頼もしい木
東京でフラワーエッセンス講座を教えていくなかで、
エッセンスの生まれ故郷であるウェールズに行って直に植物たちに会いたい、バッチ博士の歩いた道をたどりたい、
レメディーのつくり手であるジュリアン・バーナード氏に会って学びたい、という願いが強くなり、
1998年にはじめて現地を訪れることになりました。
講師として客観的なリサーチをするつもりでしたが、その姿勢が一瞬のうちに崩れ落ちてしまったのは、
オークの小さい花を見せてもらったときでした。
バッチ博士が最初のフラワーエッセンスの花を発見したのは、クリックハウエルの街を流れる、アスク川のほとりでした。
川辺に群生するインパチェンス、つる性のクレマチス、水際に輝くミムラスが最初に見つけた3種類の花です。
これらの植物が育つ川辺に沿って、小道をさらに奥へ歩いていくと、木々がまばらに茂る空き地にでます。
そこで私たちを待っていたのは、ほかの木々とは明らかに存在感が違う、威風堂々とした老賢者のようなオークの巨木でした。
その木の円周は、大人4~5人が手をつないでやっと届くくらいあり、太い幹の下のほうには、
楽々と3人くらいの人が入り込めるような空洞がありました。
オークの木は、ほかの小動物や昆虫などの生きものを600種近くも受け入れて住まわせてあげられる、頼もしい木です。
もしも、 この世でひとりぼっちになってしまったら、その木の洞(ほら)で養ってくれそうな、
寛容で温かみのあるオーラを放っていました。
人のために頑張りすぎて、自分は空しくなってしまう
オークが必要なときは、ほかのエッセンスと違い、
明らかにネガティブな状態が見られるわけではありません。逆に人間関係や会社関係では、よく頑張り、
黙々と仕事をこなしている、 頼もしい存在に映るかもしれません。
オークタイプの人は、耐え忍ぶ力、責任を負う能力、あきらめない強い精神力を往々にして備えているのです。
では、オークのバランスが崩れる兆候はどのように示されるでしょうか? 実際の木と、
オークタイプの人を比べながら見ていくことにします。
平均寿命300年といわれるオークは、生涯を通して約2500万個ものドングリを生産するそうです。長い年月、
たゆまぬ努力と意志で、未来の命のためにその実をつくり続けます。しかし、おびただしい数のドングリの実が、
最終的に成木になるまでに生き残るのは、片手の平にのるよりも少ないそうです。
オークは戦い続ける人のためのエッセンスです。
自分の力を必要としている人々をサポートすることや日々なすべき仕事ができなくなるのは、
彼らにとっては考えられないことです。 どんな困難にも立ち向かおうと努力します。しかし同時に、それによって消耗し、
自分自身に問題が生じてしまっても、 なかなかそのことに気づきません。生産的な取り組みをやめることができないのです。
オークの木を見ると、その状態がよくわかります。一部の枝は枯れ落ちて、幹には大きな穴が開いています。そこにリスなど、
ほかの生命が住むのを許容するやさしさがあります。しかしオークタイプの人は、自分の内面を空しくしていることもあり、
幹の内部が朽ちて空洞ができるのと同じように、自分の内面の活力を使いすぎて健康を害するまで頑張り続けることは、
決してよい状態とは言えません。
本当の自分を知って幸せになる
オークのポジティブなメッセージに“限界を受容する”とありますが、それはただ、
自己の活動を制限することではありません。さまざまな出来事を受けとめられる“ふところの深さ”を大切にしつつも、
「頑張ること」と「自分を幸せにすること」のバランスをとる必要があります。
オークの花を見たときに衝撃的なひらめきが自分を貫き、この絶妙なバランスについて、ストンと腑に落ちました。
バッチ博士は、「オークの花のエッセンスは、雌花のみ集めてつくるように」という珍しい指示を出しました。
ドングリを実らせる雌花は、信じられないほど小さくて赤い花です。女性の小指の爪よりももっと小さい雌花は、
とてもはかなく頼りなげで、胸を打つものがありました。
30メートルの高さまで育つオークの木が、数ミリしかない小さい花から生まれたという事実を直に目にしたとき、
私たち人間の “生命の始まり”が、またたくまに脳裏に浮かび上がりました。
人間としてこの世に生まれる以前の、母親の胎内で1ミリしかなかった受精直後の、
もろくてはかない卵の姿を思い出したのです。 成人して160センチ近くまで育った体を構成する細胞たちの“静かな始まり”
が心に浮かび、 羊水に揺れるただ1つの細胞に対して、「よくぞ生まれてきたものだ」
と心から自分に言ってあげることができました。
自分以外の生命の神秘に感動することは多々ありましたが、己という生命の奇跡に対して、このとき、
はじめて深い畏敬の念を抱いたのです。
その衝撃は大きく、全身の細胞の中を鈴のように鳴り響き、振動して伝わっていくのがわかりました。
この世に生まれてきて、母親を通して感じていた「私のことをホントに産みたかったの? 産んでよかったと思っているの?」
という、決して言葉にできなかった心の底の恐れが、一瞬にして、洗い流されていきました。
「生きていることそのものが奇跡」なのだと知りました。
オークの教えは、頑張りすぎないこと、周りのためばかりに力を注ぎすぎないこともあります。しかし、それ以上に
「理解すること」だと知りました。生命は互いに複雑にかかわり合って1つの全体をつくり上げています。「理解すること」
とは、 目の前のことだけに集中してしまわずに、より長い時間の枠組みから、全体像を見つめる能力でもあります。
自分にとって何がいちばん大切かを考え、今の生活や仕事の原点を思い出し、
自分自身についてより深く理解できるように助けてくれるエッセンス、それがオークです。
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| 2006.04.27 |
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