« Vol.22 ハニーサックル 過去から、現在・未来へと意識を向ける | トップページ | Vol.24 パイン ありのままの自分を許し、いつくしむ »

Vol.23 ゴース 内なる生命の炎を強める

GORSE
学名:Ulex europaeus
和名:ハリエニシダ

【エッセンスが必要な状態】
 絶望する。
 完全にあきらめる。
 自暴自棄になる。

【エッセンスで得られる効果】
 希望を持ち続ける。
 困難に打ち勝つ意志を持つ。

内なる生命の炎を強める

Gorse Kさんの体験談

 ゴースを飲みはじめたのは、ちょうど誕生日の前日からで、不調のまっただ中というときでした。あきらめや絶望感に効くといわれるゴースですが、私の場合は体の不調として現れていました。割れんばかりの頭痛、手足のしびれ、吐き気などが発作のように突然の症状として起きるのです。年に一、二度の頻度で起こる発作だったのが、今年はすでに六回目になっていました。

 専門書(1)には、ゴースに関して次のような記述があります。

「患者は人格レベルで消極的な抵抗をしていることになり、自分の高次の自己とのつながりを断ち、積極的に人間形成する方向からもどんどん遠ざかって、ますます生ける屍のようになっていきます」

 確かに、この発作に対して「ああ、いつものことだ」と、無責任に見なしてしまっているところが、私にはありました。身動きがまったく取れなくなるほどの症状なのに、その意味を深く考えてみようとはしてこなかったのです。

 実は、体調を崩していたとき「やりたいと願ってきたこと」と「やらねばならない仕事」の狭間で身動きが取れなくなっていました。ゴースを通して気づいたことは、自分の内側からあふれてくる思いに従って生きていけるように、生活スタイルや行動パターンを修正することの必要性です。高次の自己に従った生き方ができるように、体を通して教えられていることに気づいたのです。

魂と心と体の調和を保つのは、意外に難しい

 Kさんは、フラワーエッセンスを長く学び、プラクティショナーとして活動している女性です。会社を辞め、自立して仕事する姿からは、しっかりした印象を受けます。コツコツと頑張る力は人並み以上にあるように見え、だからこそ滅多なことでは音を上げません。……というよりも、それしか方法がないときにしか白旗を挙げないといったほうがよいかもしれません。

 そんなKさんの体調不良は、以前から時々聞いていました。まさに手も足も出ない状態になるようで、時々巻き起こるハリケーンのような印象でした。

 Kさんが引用した文章の中の“人格レベルでの消極的な抵抗”とは、あきらめてしまっていて希望がない心の状態のことを示しています。普通の考え方では、あきらめていることを「抵抗」とは表現しません。なぜ「抵抗」なのかを理解するためには、バッチ博士の健康に対する定義を見てみる必要があるでしょう。

 バッチ博士の初期の文章(2)の中に、次のような説明があります。

「健康は、私たちの生まれながらの権利であり、遺産です。それは完全にして完璧な魂、心、体の間の調和です。このことは、手に入れるのが難しい遠い理想ではありませんが、私たちの多くは、それがあまりに簡単で自然なことなので、かえって見落としてしまっているのです」

 魂と調和した状態とは、まさに自分の内側からあふれる思いに従って生きることといえます。子供のようにシンプルに、喜びが湧きでることに向かっていく生き生きした状態です。しかし、大人である私たちには、このシンプルな法則はかえって難しいと感じるかもしれません。やるべきことや、やらなければいけないことがたくさんありすぎて、自分のやりたいことにまで手が回らないのです。何という皮肉な状態でしょうか。

 本来、人は生まれながらの権利として健康が与えられています。けれども、その健康に不可欠な魂あるいは高次の自己に従うのびやかな生き方から、両親や社会(周囲の環境)に対応していくうちに、自ら離れていってしまうのです。

ゴースは、たくましい命のシンボル

 こうあるべきと世間の求める形にしばられてしまい、今いる場所で生きている間だけが世界の全てであると信じこまされている、低く制限された人格レベルで自分の人生を生きてしまいがちです。

 バッチ博士も確信していたように、私たちの真の姿は生と死に制限されない魂としての存在にあります。その魂に直結した部分が高次の自己といわれている、物理的次元より高い次元にある自己の側面です。

 なぜだかわからないけれど、心ひかれて仕様のないことや不思議にワクワクする思いは、こうした拡大された自己からやってきます。

 そうした心から望むことと一致した考え方や生き方こそ、私たちにとって自然で健康な本来の姿なのです。こうした健康にまつわる全体像を見ていくと、「希望がないと感じる」ゴースのネガティブな状態が、「消極的な抵抗」と表現される理由がよくわかります。ゆだねられず、信じられず、自分の考えで内部からわき上がる希望をせき止め、健康に必要な生き生きしたエネルギーを枯れさせてしまっているのです。

 ゴースは、まだ寒い早春から夏の終わりまで、黄金色に輝く花を咲かせる、常緑の潅木です。その葉や枝には剣のように尖った刺をいっぱい抱き、海風にも丘の斜面の強風にも負けないたくましさで育ちます。満開の花は甘いココナツのような香りがして、ミツバチが喜んでたくさん集まってきます。

 どんなに荒れてすさんだ状況や心のあり方にも負けない力で根を張り、弱い心やあきらめが忍び寄ることを許さない黄金色の光を、ゴースの花は放射します。Kさんは、この光を「地上に降りた太陽・かまどの火」と表現していました。かまどの火、すなわち自分の内側に燃え上がる生命の火であり、本質の光であると。

 たしかに、希望は外からもたらされるものではありません。恵まれた環境にいても、絶望に苦しんでいる人はたくさんいます。どのような状況にあっても、心から願い求めるものを目指し歩み続けることで、人は成長してゆきます。体験によって内なる炎は強まり、その光は未来を輝かせます。私たちは、決して枯れることのない希望とともに生きていくことができるのです。

 大切な望みを失ってしまいそうなほど、心が縮こまっているときには、ゴースのエッセンスを飲んでみてください。太陽神のような黄金の炎が輝いている様子を自分のみぞおちにイメージするのです。その効き目で足の先まで温まることにきっと驚くでしょう。

(1) 『バッチの花療法』メヒトヒルト・シェファー著/林サオダ訳(フレグランスジャーナル社)

(2) Collected Writings of Edward Bach』(Ashgrove Press

|

« Vol.22 ハニーサックル 過去から、現在・未来へと意識を向ける | トップページ | Vol.24 パイン ありのままの自分を許し、いつくしむ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« Vol.22 ハニーサックル 過去から、現在・未来へと意識を向ける | トップページ | Vol.24 パイン ありのままの自分を許し、いつくしむ »